(『〈神道〉のこころ』葉室頼昭著)
精神世界の本にはじめて出会ったのは13、4年ほど前でした。
それまでは、そうした本が並んでいる書店の本棚に興味をもつことはなかったので(小説や随筆集、日本文化—茶道、華道、着物等々について書かれた本を主に読んでいました)、出会ったときは、世の中にこのような世界があったのかと驚きました。
リアルタイムで出会った本もありますが、書店でみつけて、そのシリーズを遡って読んだこともありました。
ひとくくりに精神世界といっても広いですが、きょうわが家の本棚を眺めていて目に入ったのは葉室頼昭著『〈神道〉のこころ』でした。(この書籍は精神世界では語れないのかもしれませんけれど…。)
この方のこのシリーズ(CDブックも含めると15冊ほど刊行されたでしょうか)は次々と刊行されていくわけですが、刊行されるのを待ちかねるようにして、ほぼ読んだとおもいます。
読み始めた頃はまだご存命でしたから(シリーズを書きあげた頃、亡くなられたのだと記憶しています)、宮司さまをつとめていた葉室さまにお会いしたくて奈良の春日大社にも何度か足を運びました。
『〈神道〉のこころ』ほか…。
ゆっくり読み進められると、至福の時間が味わえるとおもいます。おすすめです。
*帯文章には、西洋医学の医学者が、東洋の医学を学び、やがて、神道の道を歩む…。とあります。
以下 目次
第一章 医者から宮司に —わたしの半生
公家の家に生まれて 学習院時代 阪大医学部へ 形成外科を目指す 大野病院長 無我の手術を求めて 大阪国学院の通信教育 宮司への道
第二章 東洋医学のふしぎ
鍼治療と東洋医学 つぼの話 宇宙の仕組みといのちのバランス 神の恵みと祖先の恩 人間が誕生したわけ ガンとボケを治す法 三十五億年前の記憶 自然の生活
第三章 神道のこころ
春日大社と日本人 山と鼻と鎮守の森 興福寺と春日大社—仏教と神道の関係 禊ぎと祓い 祝詞と原日本語 言葉の力—進化と言霊信仰 祭りと神人共食 大いなる心を生きる
第四章 素白の心・宇宙のいのち
宗教と医学のこと 素白のいのち 見えないものを信じる力 生かされて生きる シンプルであること 滅びないために 共に生きるこころ 自然の本当の姿
*後日、ふたたびこの書籍について触れてみました。