かわいい話 お母さんとちいさな男の子たち
2013年 08月 19日
そのとき、救急車のサイレンの音が鳴り響きました。
足をとめて、救急車の姿を探し始める男の子たち。
そのとき、お母さんが言いました。
「手をふっちゃだめよ」
二人の男の子は聞いているのか聞いていないのか、返事はありません。
きょろきょろと救急車を探すのに夢中です。
繰り返して、お母さんが言いました。
「手をふっちゃだめだからね」
ちいさな男の子たちにとって、絵本やミニカーの救急車ではなく、実物の救急車に出会えるのだから、夢中にならないはずがありません。
お母さんの言葉にはかつてこの子たちが、救急車にむかって手をふったことがあるのかもしれないと思わせる真剣さがありました。ほんとうに、だめだからね!って。
そのやりとりがとてもかわいくて、いつまでも見ていたいとおもったのでした。